大丸梅田店に女性向けアダルトグッズ常設店オープン　４０代以上の女性に性の悩み　２０～７０代が来店

百貨店初、女性向けアダルトグッズ常設店の狙いは？

大丸梅田店（大阪市北区）に２２日、女性向けアダルトグッズ「ｉｒｏｈａ（イロハ）」の百貨店初の常設店がオープンする。
これまでに大丸梅田店で３回、同ブランドの期間限定ショップを開設したところ、４０代以上の女性からの性に関する悩みが多く寄せられていた。
常設店では専門知識のあるスタッフがいつでも相談に応じられる態勢を整え、あらゆる世代の女性の悩みに寄り添う。

■４０代以上の女性に性の悩み

「年齢を重ねた方が悩みをかかえておられ、誰にも言えないでいることに気づきました」

イロハを展開するＴＥＮＧＡ（テンガ）の広報担当、本井はるさん（２８）はそう語る。

梅田店では昨年８～９月、イロハの期間限定ショップを初めて出店。１３日間で約１５００人が来店するなど人気を集めた。
「意外だった」（本井さん）のは年齢層だ。イロハのオンラインストアの利用者は２０代が多いが、来店者は２０～７０代と幅広く、
最多は４０代の２７％。半分以上が４０代以上だったという。

平均接客時間は１人あたり約１５分と長く、５０代の女性が夫とのセックスレスで２０年以上悩んでいることを打ち明け、スタッフのアドバイスに涙を流す場面も。
ただ製品を買うだけでなく、性交痛や産後の体の変化など、誰にも言えない思いや悩みを打ち明ける人が後を絶たなかったという。

本井さんは「性交痛の理由の一つには、ＧＳＭ（閉経後性器尿路症候群）があり、閉経後に女性ホルモンの分泌が減ることが原因。
閉経後の女性の５０％にみられる症状です」と説明する。産後も女性ホルモンの分泌が減ることで、同様にデリケートゾーンの乾燥やかゆみ、
性交痛などが生じることがあるが、あまり知られていないという。

■相談機能を充実

「悩んでいるのはあなた一人ではない」。イロハの常設店は、そんな女性たちへのメッセージでもある。

百貨店でアダルトグッズを扱うことについては梅田店内でも賛否両論があり、昨年の期間限定ショップ開設に際しては慎重に議論した末に決定した。
店を出した後、実際に批判の声も寄せられたという。だが同店は「必要とするお客さまがいるなら応えていく」として、今回の常設店設置に踏み切った。

イロハの常設店では、グッズを販売するだけでなく女性の悩みに対応できるよう、専門知識のあるスタッフが常駐。性についての正しい知識や女性の
生き方に関する書籍約５０冊をそろえた「ｉｒｏｈａライブラリー」を設置し、無料で２週間まで、貸し出すことにしている。

店は、２２日にリニューアルされる梅田店５階の女性向け新ゾーン「ミチカケ」にオープンする。ゾーンにはイロハ以外にも、中高年のさまざまな悩みや
相談に対応する漢方やハーブティー、生理用品の専門店など１７店が並ぶ。梅田店プロモーション担当の佐藤聖海（みなみ）さん（２５）は
「体調や性の悩みに関連したお店だけでなく、アクセサリーや洋服のお店もそろえた。気軽に訪れて相談できる場所になれば」と話している。

https://www.sankei.com/west/news/191120/wst1911200001-n1.html

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