バイデン政権がベネズエラ制裁緩和を検討、原油供給源確保で

国とベネズエラの当局者は週末に異例の会合を開き、ベネズエラが原油輸出を再開できるよう、米国による制裁を一部緩和することについて協議したと事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。バイデン政権はロシアに代わる原油供給源を探している。

　　ホワイトハウスのサキ報道官は７日、「政権当局者の訪問がエネルギー安全保障を含む一連の問題を協議する目的だったのは確かだが、拘束されている米国民の健康と福祉について話し合うためでもあった」と語り、会合について初めて公に認めた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-08/R8EAA2DWLU6G01
　　米国家安全保障会議（ＮＳＣ）の西半球担当シニアディレクター、フアン・ゴンザレス氏とジェームズ・ストーリー駐ベネズエラ大使が率いる米代表団は、カラカスで複数のベネズエラ当局者と会談したと関係者は語った。

　　関係者２人によると、バイデン政権はベネズエラへの制裁措置を一時的に緩和し、同国の原油を国際市場で販売できるようにすることを検討している。ベネズエラのマドゥロ大統領はかなり関心を持っており、原油だけでなく、貿易再開に必要な船舶やタンカー、決済、他のインフラも米制裁緩和の対象となる可能性があるという。

　　ロシアのウクライナ侵攻を受け、ロシア産原油の禁輸を求める民主、共和両党の議員からの圧力が高まっており、バイデン政権は新たな原油供給源の確保を目指している。サキ報道官は、バイデン大統領はまだ禁輸に関する決定を下していないと語った。