【サッカー】米ＭＬＳの“メッシ旋風”はいつまで続く？チケット倍額、新スタジアム建設…　人気スポーツ化は「難しい」と見解

11/28(火) 11:40 Yahoo!ニュース
　
　今夏、マイアミにアルゼンチン代表ＦＷリオネル・メッシが加入し、国内のサッカー人気が急上昇した米ＭＬＳ。その“メッシ旋風”について２７日、英ＢＢＣで、スペインサッカー記者のギジェム・バラゲ氏が言及している。

　同氏は、メッシの加入が「米国スポーツ界に変革をもたらすのか？」というテーマで、米国において、「サッカーがアメリカンフットボールやバスケットボール、野球などのチームスポーツと並ぶ地位を確立できるか」について、自身の見解を示している。米国のスポーツファンにとって、応援するチーム以上で憧れるものがあるとすれば、「スーパースターに対する情熱」で、マイケル・ジョーダン、トム・ブレイディらの名前を挙げ、「そこにメッシの名前が加わる」と伝えている。

　同メディアによると、来季のシーズンチケットは２０２３年の倍額で販売されており、「マイアミは世界で最も高価なチケットのひとつ」だという。クラブの公式インスタグラムのフォロワー数は「１００万人から１５００万人に増えた」といい、人気が急上昇したことが分かる。

　メッシが加入する前のスタジアムは「空席だらけだった」が、今は「試合会場の雰囲気は非現実的で、メッシ以外に誰も試合を見ていない」と、観客の視線はメッシに集中しているとのこと。メッシのユニホームも大人気で「マイアミの共同オーナーである、デビッド・ベッカム氏がプレゼント用のユニホームを手に入れるのが困難」なほどだという。

　また、新スタジアムの建設も始まり、２０２５年にオープン予定。さらにチームの予算は６０００万ドル（約８８億９０００万円）から３億ドル（約４４４億７０００万円）になったといい、クラブ発展のための“投資”を加速させている。

　今夏の加入後、すぐにメキシコと合同のリーグス杯でチームを優勝に導いたメッシ。最多８度目となる２０２２―２３年シーズンの最優秀選手賞「バロンドール」に選ばれ、米国でのメッシ人気は増しているが、バラゲ氏は「スーパースターのＭＬＳ入りによって、サッカー界の上昇気流に乗るとは断言できない」と見解。「結局のところ、米国のスポーツファンは、チームよりも個人を重視する。そのため、フットボールが米国で多くの人が考えるような成長を遂げるのは難しいのかもしれない」と、すでに根付いている他の人気スポーツと並ぶような発展に、期待はできないと伝えている。

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