重大事態の対処体制なし　旭川いじめで市教委が検証

北海道旭川市で昨年、いじめを受けていた中学２年、広瀬爽彩（さあや）さん＝当時（１４）＝が凍死した問題で、市教育委員会は２日、当時の対応を検証した結果、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態として対処する組織体制が整備されていなかった」などの不備があったと認め、市側に報告した。

事実関係を調査した第三者委員会から、市教委の対応に「いくつもの大きな問題があった」などの批判を受け、検証していた。

検証によると、広瀬さんは令和元年６月に自殺未遂を起こし、学校や市教委は直後に把握したが、亡くなるまでいじめと認識しなかった。重大事態が起きた際に調査を担当する同市の委員会が立ち上がったのは２年２月だった。

また第三者委は、広瀬さんは自殺したと判断し、先輩７人によるいじめがあったと認定したが、明確な因果関係は認めなかった。遺族側の反発を受け、市は今月中にも再調査を始める。今津寛介市長は「徹底した再調査が進められるようにしたい」と述べた。

産経ニュース
2022/11/2 18:32
https://www.sankei.com/article/20221102-57O2DJ2WP5MMBIY3C5XLGNMHSA/