【話題】 クラスター「ショックだった」・・・「夜の店」経営者後悔、客にマスク着用徹底できず

新型コロナウイルス感染拡大が本格化した年末年始、接待を伴う飲食店関連のクラスター（感染者集団）が相次いだ。

計１００人近くの感染が明らかとなり、クラスターに認定されたフィリピンクラブ２店舗の経営に携わる男性（６０）が岐阜新聞の取材に応じ、
「無症状のお客さんの来店は見破れない」と対策の難しさを語った。

県の飲食店に対する営業時間の短縮要請が終わり、感染再拡大（リバウンド）の対策が求められている中、
「無症状者から従業員への感染を防ぐ対策が重要」と強調した。

流行の「第３波」が始まった昨年１１月以降、県内ではフィリピンクラブの少なくとも６店舗でクラスターが発生。

男性が経営する「オイコットクラブ」（岐阜市）ではホステスや利用客を中心に６１人、
運営会社の役員を務める「ガスパニック」（本巣郡北方町）でも２９人の陽性が判明し、両店の関係者の９割が感染した。

「一瞬で広がってしまった。ショックだった」。男性は当時の心境をそう振り返る。

店ではホステスのマスク着用や、客への検温などに取り組んできた。
ただ、マスクをしていない客に対し来店は拒まず、客席でカラオケもしていた。

舞台で踊るダンサーはマスクを着けず、閉店後にホステスらが集まって一つの大皿料理を食べるなど、感染のリスクを抱えていたという。

市保健所は感染経路を明らかにしていないが、男性は「最初はお客さんから従業員に感染した可能性がある」と推測。
店には全国から客が訪れる。「遠方のお客さんが（ウイルスを）持ち込んだ可能性も否定できない。今後はそこから広がらないようにしなければ」と語る。

クラスターはいずれも１月下旬に終息。県と市の保健所から指導を受けた上で、今月１２日に営業を再開した。
現在は客にマスク着用を求めているほか、客席の間隔の確保や定期的な換気といった再発防止策を徹底している。

男性は「店ではホステスがお客さんの近くに座って接客する。難しいことも多いが、できることをやるしかない」と気を引き締めた。
https://www.gifu-np.co.jp/news/20210315/20210315-52415.html

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