【生の鶏の血を飲んで…】 米国に不法入国する中国の偽装兵士 台湾有事迫る証拠か 「カメラ向けると目を背けた」

米国で「中国軍の偽装兵士が、移民・難民に紛れ込んで入国している」という疑念が高まっている。
事実なら、大変な事態だ。「台湾有事が迫っている証拠」と警鐘を鳴らす専門家もいる。

米国南西部の国境に中国人の移民・難民が押し寄せ始めたのは昨年秋からだ。米税関・国境警備局（ＣＢＰ）によると、
２０２３年度に摘発した中国人は８月までの累計で２万２７３人。前年度の９・３倍だ。中国人の急増は他国と比べても突出している。

米メディアは春ごろから疑惑の目を向け始めた。

コロンビアとパナマの間にある険しいジャングル地帯「ダリエン渓谷」を取材したＦＯＸニュースによれば、
彼らにカメラを向けると、「みな、顔をそむけた」という。

記者は「邪悪な意図を持ってここまで来たか、中国共産党に『中国に残っているお前の家族や友人の境遇が心配なら、
オレの言うことを聞け』と脅される事態を恐れているからだ。どちらにせよ、米国にとって非常に危険だ」と報告している。

米陸軍特殊部隊の元隊員でジャーナリストのマイケル・ヨン氏は「何人も命を落とす危険な渓谷を抜けてきたのに、
彼らはまったく疲れているように見えなかった。渓谷に入る前、彼らは生の鶏の血を飲んでいた。これは人民解放軍の儀式だ」と語った。

米議会や政府でも、警戒感が高まっている。

米下院国土安全保障委員会のマーク・グリーン委員長（共和党）は６月１４日、記者会見を開き、
「彼らの多くは軍人年齢で、多くが中国共産党や人民解放軍と関係がある」と語った。
国土安全保障省は米下院で、非公開のブリーフィングをする予定だ。

なぜ、不法入国を試みる中国人が増えているのか。

多くは中国での生活苦だったり、習近平体制に対する絶望が理由だ。なかには、政治的迫害を恐れて逃亡してきた人もいる。
中国を出た後、東南アジアや欧州、南米を経由して、米国にたどり着いた。

米国に入った後は、自ら捕まって亡命手続きをするが、公聴会の審査前に行方をくらますケースが多い。
「その後は誰も監視しない」（米民間団体の報告）のが実情だ。そんな中国難民に「偽装兵士」が紛れ込んでいるされる。

彼らは一体、米国で何をするつもりなのか。

米シンクタンク「ゲイトストーン研究所」の上級研究員、ゴードン・チャン氏は「アジアで戦争が起きれば、彼らは送電線を倒したり、
貯水池に毒を流したり、当局者を暗殺、病原菌を広めて、ショッピングモールやスーパーマーケットでテロを起こすのではないか。
米軍基地も狙っている。すでにアラスカ州の陸軍基地には、観光客を装った中国人が侵入している」と指摘する。

グリーン委員長は９月２０日、米メディア、ニュースネイションで「ロシアはウクライナ侵攻前にロシア人を移住させた。
米国が台湾を守るつもりなら、これが彼らの計画の一部ではない、と考えるのはバカげている」と語った。

私はかねて、中国が世界各地に設置した「非公式警察署」問題に警鐘を鳴らしてきたが、
岸田文雄政権は日本にある中国警察署にすら、対処していない。
そんな甘い対応の政権に任せていて、日本の平和と安全は大丈夫か。　（長谷川幸洋 ジャーナリスト）

2023.11/5 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231105-RXDFOHZEKNL5DEXXU6M4JVGM6A/