「虐待ではないのに児相が娘を7か月半も保護」高裁も母親を支持…府に賠償命じる判決

　「虐待ではないのに引き離された」という母親の訴えは再び認められました。

　訴状などによりますと、大阪府内に住む母親は２０１８年、当時生後１か月半の娘を誤って床に落下させて娘は頭の骨を折りました。
入院先の病院が大阪府の児童相談所に報告し、児相は一時保護を開始。法医学者も「虐待の可能性がある」とした鑑定書を提出しました。その後、家庭裁判所が鑑定内容を再検討するよう指摘しましたが、児相は約７か月半にわたって一時保護を続けました。

　母親は一時保護は違法だったとして大阪府に賠償を求めて提訴。大阪地裁は去年３月、保護の開始は正当だったものの家裁の指摘後も続けたのは裁量権の濫用だったとして、１００万円の賠償を府に命じましたが、府が控訴していました。

　そして８月３０日の判決で、大阪高裁は１審判決を支持した上で、一時保護中の子どもとの面会制限の期間も不当に長かったと認定。府の控訴を棄却して、逆に１審判決より３２万円多い１３２万円の慰謝料の支払いを府に命じました。

　（母親）「（私と娘にとって）かけがえのない時間を児相や大阪府は奪っているということをわかってほしい」

　大阪府の吉村洋文知事は「判決文を精査して今後の対応を考えたい」としています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9164d3daddad2f28782511e319ccc837925651ef